令和8年4月改正 共同親権と養育費の「現実的な変化」

こんにちは。行政書士の関です。
今年は例年に比べて雪もあまり降らず、春の訪れが早かったですね。
花粉症に悩まされている方はさぞ大変かと思います。
(関も花粉症と20年以上の付き合いです。皆さまお疲れ様です)
さて、年度始めということで改正情報を載せたいと思います。
離婚時に議題になる親権・養育費について、民法の改正がありましたので今後はより丁寧に確認と認識をしていかなければなりません。
「離婚=どちらか一方が親権者」という前提が、いよいよ変わります。令和8年4月施行の民法改正では、離婚後も父母双方が親権を持つ「共同親権」が選択可能になります。
共同親権というと、離婚届には「親権者」として「父母・共同」を選択できるようになります。
まずは、夫婦間の話し合いで検討してください。
協議が整わない場合は、家庭裁判所の調停・審判となり、子の利益を最優先にして、これまでの父母と子の関係性や養育実績等をもとに決定されます。
※4月より前に離婚していて単独親権の場合は、父母の合意、家庭裁判所への申し立てによって共同親権への変更が可能になっています。
そして、次に大きい改正が、「法定養育費」の新設です。
従来は取り決めがないと請求が難しい場面もありましたが、今後は合意がなくても離婚時点から一定額を請求可能になります。
これにより、「決めていないから払わない」という典型的なトラブルはかなり抑制されるでしょう。
さらに実務でインパクトが大きいのが、強制執行のハードル低下です。
改正後は、養育費債権に先取特権が付与され、一定範囲であれば公正証書等がなくても差押えが可能になります。
加えて、執行手続も現実的に使いやすくなります。
従来は「財産調査→開示→差押え」と複数手続が必要でしたが、これがワンストップ化され、給与差押えまで連動して進められる仕組みに変わります。
つまり一言でいうと、「養育費は払われる前提の制度」へシフトしています。
そして共同親権との関係ですが、ここは誤解が多いポイントです。
共同親権=費用も折半、ではありません。養育費は引き続き「生活を主に担う親への支払い」という構造が基本です。制度が変わっても、子の利益中心という原則は変わりません。
今後は
・離婚時に養育費を「決めないリスク」が低下する
・未払いへの対応スピードが上がる
・離婚協議公正証書の書面化の重要性は依然として高い
この3点を押さえておく必要があります。
少しカジュアルに言えば、「払わないで逃げ切る時代は終わりつつある」ということです。
制度としてはかなり現実寄りになりました。あとは運用と周知、ここが勝負になりそうです。





